7-10世紀のビザンツ帝国における都市とネットワーク
Project/Area Number |
13710221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
History of Europe and America
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小林 功 富山大学, 人文学部, 講師 (40313580)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ビザンツ帝国 / 8世紀 / 地中海 / レオン3世 / テマ / 都市景観 / 都市計画 / 7世紀 / ポリス / カストロン |
Research Abstract |
本年度は9〜10世紀のビザンツ社会に関して考察を進めた。さらに8世紀のビザンツ社会に関しても、追加の研究を行っている。前年度研究を進めた7〜8世紀と同様、9〜10世紀も利用できる資料の少ない時期である。ただし7〜8世紀に比べると年代記や聖人伝などの文字資料が増加するため、これらを積極的に利用する必要がある。ただし全体的には前年度と同様の研究手法をとることとなる。 こうした資料状況をふまえ、本年度は8世紀以降のビザンツ社会の変容に関係する研究を進めた。特に中心となったのは首都コンスタンティノープルをめぐる人々の生活である。コンスタンティノープルにはさまざまな人々が居住していた。古代末期(6世紀以前)のコンスタンティノープルでは、民衆が政治に大きな影響を与えたことが夙に知られているが、8世紀においても民衆の政治関与が確認できる。ただしそれは限定的であり、続く9世紀以降にはほとんど看取できない。こうした考察のうち、8世紀に関係する部分は『史林』誌に掲載された論文として結実している。 また民衆とは対極に位置する存在であるかのような皇帝も、コンスタンティノープルやビザンツ帝国の社会の変容とは無関係ではなかった。本年度は皇帝や皇帝をめぐる社会的関係にも考察の目を向け、その一部は『オリエント』誌掲載の論文で論じている。ここで論じているのは皇帝の政策や行動を通じて地中海世界やアラブとの関係がビザンツ帝国にどのような関係をもたらしたか、という点であり、特に皇帝レオン3世に着目した研究を行った。 なお昨年度分析を行ったビザンツ都市の景観変化に関する考察は、本年度『西洋史学』誌に掲載された論考で詳細に論じられている。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)