企業業績予測における会計利益情報の有用性に関する研究
Project/Area Number |
13730103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Accounting
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
奥本 英樹 福島大学, 経済学部, 助教授 (50277753)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 会計利益情報 / 財務報告システム / 情報開示インセンティブ / コーポレート・ガバナンス / 財務報告戦略 / メインバンク・システム / 資本政策 / 証券価格形成 |
Research Abstract |
本研究は,会計利益情報が企業業績予測においてどの程度の有用性をもつのかについて,資本市場における価格形成との関係から理論的・実証的に明らかにしようとするものである.昨年度の研究では,会計利益情報の質に関する理論研究を中心に行った.この研究により,会計利益情報の質が企業経営者の情報開示インセンティブに大きく影響を受けうること,さらには,こうした情報開示インセンティブが企業のガバナンス形態と関連をもちうることが示された. こうした研究を受けて,本年度では,会計利益情報の質とコーポレート・ガバナンス形態に関する実証研究を行った.ここでは,東証一部上場企業のうち金融業を除くすべての企業に対し,それらが公表した会計利益情報の時系列特性を分析することにより,会計利益情報の新情報としての価値の比較を行った.こうした一連の研究の結果,企業間において会計利益情報の時系列特性に有意な差異が存在し,またそれらの差異が資金調達形態の差異と統計的に関連性を有することが明らかになった.そこで得られた知見は,間接金融を主な資金調達源泉とする企業によって公表された会計利益情報は,直接金融,とりわけ自己資本調達を主たる資金調達源泉とする企業のそれと比較して,新情報の価値が低いというものであった.こうした結果は,昨年度における理論研究と整合するものである. 本年度における上記の研究成果は,日本経営財務研究学会第26回全国大会において報告されたほか,次ページに挙げた論文(奥本[2003])において発表されている.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)