巡回セールスマン問題と緩和したピラミッド型巡回路について
Project/Area Number |
13740067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
小田 芳彰 島根大学, 総合理工学部, 助手 (90325043)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 離散数学 / 組合せ論 / 組合せ最適化 / 巡回セールスマン問題 / NP / ピラミッド型巡回路 |
Research Abstract |
本研究は、計算機科学上で困難な問題として知られている巡回セールスマン問題に関するピラミッド型巡回路を用いた理論的なアプローチと応用的なアプローチを試みることである。研究代表者が本補助金の申請前に考えたピラミッド型巡回路の拡張となる概念を用いて、近似解法への適用可能性について取り組んだ。この拡張の概念をシミュレーテッドアニーリング法などのメタヒューリスティックと組み合わせて適用することにより、よりよい解が得られることがわかった。しかし、この拡張の概念をそのまま利用すると大量にメモリを消費し、この節約が課題であった。昨年度は、主に応用を意識したアプローチに重点をおいて研究を行い、この拡張の主となるアイデアである「逆走」の頻度を計測し、頻度の高い「逆走」に絞って探索するアルゴリズムを新たに考案し、空間計算量をO(4^kn^2)からO(k^3n^2)まで下げることができた。(nは頂点数、kは「逆走」を許す幅を表す。)今年度は、昨年度の結果をふまえて、主にアルゴリズムの計算量の解析に重点をおいて研究を行った。いくつかの巡回路のクラスについて、「逆走」の幅kを固定した場合、O(n)の空間計算量で最短巡回路を求めるアルゴリズムを考案した。これらのアルゴリズムにより、ネックになっていたメモリを大量に消費してしまう問題が部分的に解決できたと考えている。これまでの研究成果について学術論文を作成中である。今後は、計算量が少ないアルゴリズムが適用できる多項式時間で解けるクラスについて検討する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)