Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本年度は,本研究課題に関連する熱対流問題の誤差解析と数値計算,および大規模計算の準備として渦電流問題の並列計算を行った. 1.有限要素法を用いた熱対流問題の誤差解析と数値計算. 本研究課題の成果として得られている,非定常ナヴィエストークス方程式の有限要素解析における鍵となる非線形項の取り扱いを応用し,ジュール発熱を伴う熱対流問題の有限要素解析を行い最適な誤差評価を得た.本問題は,電気溶融を伴うガラス製造工程の簡易的な数理モデルとして知られている.ガラスの製造工程では,その上面が自由表面を伴う場合があり,より実用問題に近いモデル化を行った場合に本研究課題で扱う数値解析手法の応用が考えられる.また誤差解析が示された手法を用いて数値計算を行い,誤差の収束比率などの理論的結果を数値実験において確認した. 2.大規模問題の数値計算に対応したプログラム開発. 近年の数値計算の需要の増大は,高精度化の要求から来る計算規模の増大といった新たな困難を引き起こしている.計算の大規模化に対するソフトウェア的な対応として,構造解析においてその有用性が確かめられている階層型領域分割法が渦電流問題に対しても有用であることを確認した.この結果は,階層的なデータの取り扱いにより演算装置の利用効率の高い並列計算を可能とする階層型領域分割法が,問題によらない汎用性を持つ可能性を示唆している.従って,本研究課題で開発するプログラムの将来的な大規模問題への対応に対する知見を得ることができた.
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