Project/Area Number |
13740111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Global analysis
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小沢 登高 東大, 数理(科)学研究科(研究院), 助手 (60323466)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 作用素環 / 作用素空間 |
Research Abstract |
今年度は,これまでに培ってきた作用素空間の知識と技術の(作用素空間より主要な分野である)作用素環への応用に重点をおいて研究してきた.その結果,以下の三つの結果を得た. 1,定理.任意の(可分)作用素環Aの既約表現たちはその核が等しければ,漸近的内部自己同型をほどこすことによってユニタリ同値にできる. この定理は限られた幾つかの例に対しては成り立つことが既に知られていたが,一般の作用素環に対しては最近になって岸本氏と境氏が作用素環が核型という仮定のもとに成り立つことを示した.私は,作用素空間の技術(正確にはハーゲラップによるグロタンディークの定理の非可換化)を使うことにより,岸本-境の定理をさらに一般化し任意の作用素環に対して示すのに成功した.作用素環の表現の研究にこうした技術が役立つということはこれまで誰にも予想できなかったことである. 2,定理.可分ヒルベルト空間H上の有界線形作用素全体からなる作用素環B(H)とそれ自身とのテンソル積からできる作用素環は弱入射性を持たない. この定理はB(H)が持っている良い性質(入射性)がテンソル積をとると一切残らないということを意味している.この現象は多くの人の予想を裏切るものであり,定理自体も証明もテクニカルだ. 3,定理.近似的有限次元作用素環の部分作用素環にホモトピー同値な可分完全作用素環は(別の)近似的有限次元作用素環の部分作用素環に同型. 「与えられた作用素環がいつ近似的有限次元作用素環の部分作用素環に同型か?」という問題は最近多くの研究者によって活発に研究されているが,上の定理は懸案であった作用素環の例に対する解答を与えるものである.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)