X線・ガンマ線観測による高エネルギー天体の放射機構の解明
Project/Area Number |
13740153
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
窪 秀利 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40300868)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 活動銀河核 / 超新星残骸 / スターバースト銀河 / ガンマ線観測 / X線観測 / 放射機構 |
Research Abstract |
活動銀河核のうち、中心核から吹き出すジェットからの非熱的放射が卓越しているものはブレーザーと呼ばれ、ガンマ線領域の放射強度が極めて大きい。そこで、オーストラリアに設置された解像型空気チェレンコフ光望遠鏡CANGAROOを用いて、近傍のブレーザー(BL Lac天体に分類される)Mrk421からのTeVガンマ線を観測した。その結果、これまでに検出されていなかった10TeV以上で5.7シグマで検出することができた。この結果は、銀河間赤外線背景光子によるガンマ線吸収量に対して、これまでよりも強い制限を与え、銀河間赤外線背景光子のもととなる星・銀河の形成に対して重要な結果となった(Okumura et al.共著論文)。 10^<15>eVにまで及ぶ陽子は宇宙線の主成分であるが、高エネルギー加速がどこで行なわれているかの証拠は見つかっていない。陽子がまわりの物質(分子雲)に衝突して発生したπ^O中間子の崩壊ガンマ線は、曲がることなく地球に到達するため、陽子探索のプローブとなる。そこで、CANGAROO望遠鏡を用いて、超新星残骸RXJ1713.7-3946を観測した。得られたTeV線スペクトルは、電子起源ではなく、陽子起源でよく説明することができた。これは、超新星残骸が宇宙線起源の証拠となる初めての観測結果となった(Enomoto et al.共著論文)。 地球から2.5Mpcの距離にあり、星生成が活発なスターバースト銀河NGC253をCANGAROO望遠鏡で観測し、0.5TeV以上のガンマ線を11シグマの有意度で検出した。これは、スターバースト銀河からTeVガンマ線を検出した初めての観測結果となった(Itoh et al.共著論文)。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)