Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
本研究では、GeV〜10TeV領域の宇宙線電子・ガンマ線観測装置に用いるバックグランド除去能力の高い高速データ収集システムを構築するために、入射粒子が起こすカスケードシャワーの形状を画像パターンとしてシンチファイバーと光電子増倍管(PMT)で読み出し、オンボードでの画像認識による粒子選別を行うシステムの開発を行った。ヒットパターン(ON/OFF信号)はディスクリVLSI(TAN、IDE社製)から読み出す。このVLSIは32チャンネル分のディスクリ回路を内蔵し、各チャンネルのヒット(ON/OFF)信号が出力される。このディスクリチップと、それと対になるアンプチップ(VA32_75)の一組を内蔵したPGAパッケージを入手し、これを読み出すためのVME計算機システムを準備した。現在も読み出しテストを続けている。またシンチファイバー検出器については、64chのマルチアノード光電子増倍管8本に、512本のシンチファイバーを取り付けた検出器を製作して、CERN_SPSと放医研HIMACにおいてビーム実験を行った。電子と陽子のシャワー画像、重粒子イオンのトラックの読み出しに成功した。引続きこのデータを用いた粒子選別の詳細な解析を進めている。
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