強磁性微小構造における磁気構造とスピン依存電気伝導の理論的研究
Project/Area Number |
13740197
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
今村 裕志 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (30323091)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 量子輸送現象 / スピントロニクス / ナノ / メゾスコピック / 超伝導 / 磁壁 / スピン / ポイントコンタクト |
Research Abstract |
本年度の研究実績の概要は以下の通りである. 1.強磁性金属・超伝導体・強磁性金属におけるアンドレーエフ反射 強磁性金属・超伝導体・強磁性金属におけるアンドレーエフ反射とトンネル磁気抵抗について理論的に調べた.まずBogoliubov-deGennes方程式とランダウアー公式を用いて系を流れる電流を記述する基本方程式を導出した.その方程式を用いて実験で観測される超伝導体の膜圧に対するトンネル磁気抵抗の依存性を説明することに成功した. 2.微小超伝導体における偶奇効果とトンネル磁気抵抗 強磁性電極に繋いだ微小な超伝導体における偶奇効果とトンネル磁気抵抗について理論的に研究を行った.その結果クーロンブロッケード領域に隣接するプラトー領域では有限のバイアス電圧が掛かっているにもかかわらずスピン蓄積が起きないことが分かった.プラトー領域ではスピンの情報は1つの電子によってのみ運ばれ,トンネル磁気抵抗を測定することにより1つの電子のスピン緩和時間が、測定可能であることを示した. 3.単一電子トランジスタの電流電圧特性及びノイズの効果 単一電子トランジスタを流れる電流とノイズについて理論的に調べ,高次のトンネル過程を含めた理論を構築し,従来の理論では扱うことができなかったクーロンブロッケード領域と逐次トンネル領域の間の電流・電圧特性を計算することに成功した.また単一電子トランジスタを用いた量子情報素子の特性についても研究を行い,量子ビットの状態を測定するのに最適なパラメータ領域を特定した.
|
Report
(2 results)
Research Products
(13 results)