ダイヤモンドアンビルセルを用いたX線回折法による高圧下での鉱物融体の構造決定
Project/Area Number |
13740312
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
服部 高典 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (10327687)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | X線回折 / 高温高圧 / ダイヤモンドアンビルセル / 液体 / 放射光 / 液体の構造 / 放射光を用いたX線その場観察 |
Research Abstract |
これまで、地球内部構造を調べるために、鉄およびケイ酸塩結晶について、高温高圧条件下におけるX線回折実験が数多く行われてきた。一方、これら結晶性物質に比べ、地球内部に存在する"鉱物融体"については、実験的困難からその構造および物性はあまりよく分っていない。今回、下部マントル以深の温度圧力条件下(P>23万気圧)における鉱物融体の構造を知るために、液体X線回折用ダイヤモンドアンビルセル(DAC)高圧発生装置を開発し、放射光を用いたX線回折法による鉱物融体の構造決定を試みた。 高温高圧発生を行うために、高圧発生装置に抵抗加熱式ヒーターを組み込んだ外熱式DACの開発を行った。より高い温度・圧力条件を実現するために、伝熱を考慮に入れ、以下の改良を行った。(1)大きな投入電力を与えるため、二段式ヒーターを使用する。(2)熱伝導による熱の流出を防ぐため、熱流出経路に断熱材を設置する。(3)輻射による熱の流出を防ぐために、試料周りに反射体を設置する。(4)対流による熱の流出を防ぐため試料周りの気体を密閉する。これらの工夫を行うことによって、これまで困難とされてきた1000Kの温度発生に成功した。また、この装置を放射光施設に持ち込み、液体試料のX線回折実験を行った。テスト試料として、液体CS_2の回折強度測定を行った結果、現時点において、約8万気圧、600Kの圧力温度条件における安定した液体の回折強度測定が可能であることが分った。この技術は、まだ発展途上であるが、この装置を改良することで、より高い温度、圧力における液体のX線その場観察が可能であると思われる。この装置は、従来困難であった、蒸気圧の高く漏れやすい液体の高圧下におけるX線その場観察を行う際にも、有効であることが分った。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)