電子スピン分極プローブによる一重項酸素の蛋白質内挙動の研究
Project/Area Number |
13740327
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
河合 明雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50262259)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 電子スピン分極 / 時間分解ESR / FT-ESR / 一重項酸素 / タンパク質 / トリプトファン / ニトロキシド / 励起消光 / 蛋白質 / ESR / 励起状態 |
Research Abstract |
第2年度は、1 スピン分極発生機構、2 蛋白質構造変化測定法開発を目指したアミノ酸-ラジカル系のスピン分極発生、の2点について研究した。 1 一重項酸素-ラジカル系でのスピン分極発生効率は、測定感度を決める重要因子である。従って、様々なラジカルと一重項酸素の系でのスピン分極発生効率を、時間分解ESR法で測定した。ラジカルとして、TEMPO、Galvinoxyl、DPPH、Verydazyl、PTIOを用いたところ、TEMPOやPTIOのようなニトロキシドラジカルでは効率が良く、DPPHやVerdazylのような大きなπ電子系を持つラジカルでは効率が悪いことがわかった。スピン分極の理論的考察から、後者のラジカルでは酸素-ラジカル衝突対の電子交換相互作用が小さいために効率が小さくなり、前者では交換相互作用が大きいために発生効率が大きくなることが示唆された。またTEMPOやPTIOの一重項酸素消光速度定数を見積もったところ、その値は一重項酸素寿命に影響を与えない程度に小さかった。これらから、ニトロキシド系ラジカルがモニタ用ラジカルとして優れていることが結論された。 2 トリプトファンは蛋白質内のアミノ酸残基の中で比較的長い波長のUV光を吸収するため、UVレーザーによる励起が容易である。トリプトファンを励起してニトロキシドにスピン分担を発生させれば、蛋白質折れたたみ構造の変化によってトリプトファンの位畳が蛋白質表面や内部に移る過程をスピン分極強度変化でモニタできる。このような検出法の開発を目指し、水中でのトリプトファン-TEMPO系のスピン分極発生強度や発生時間スケールをFT-ESR法で調べた。スピン分極は十分測定可能な程度発生し、またその信号は数百ナノ秒で発生消失した。従って、この程度の時間分解能で蛋白質折れたたみ構造変化を検出可能であると結論した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)