成層圏エアロゾル表面での不均質大気化学の理論的研究
Project/Area Number |
13740329
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森田 明弘 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70252418)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 不均質大気化学 / mass accommodation coefficient / エアロゾル / droplet train / 流体解析 / 分子動力学シミュレーション / 気液界面 / 拡散 / sum frequency generation / オゾンホール / 分子軌道法 |
Research Abstract |
気液界面での適応係数(mass accommodation coefficient,α)は、気相分子が界面に衝突したときにバルク中に取り込まれる確率を表し、エアロゾルの核成長や不均質大気化学反応などの速度を決める重要なパラメーターである。しかし大気圧下での実験的な直接測定は困難で、一般に現象論的な気相分子の取り込み速度から推定されている。しかしながら従来実験によって報告されている値自体の不一致は甚だしく、大気モデルにおいて信頼できる値が求められている。 そこで本研究では、最も代表的な実験手段である連続液滴(droplet train)法に注目し、その実験値の信頼性を理論的に検討した。連続液滴法はミリ秒オーダーで気液相互作用時間と表面積を制御できるため、比較的速い物質移動を測定できる反面、気相拡散の見積もりに不確定性が大きいことが知られている。そこで、本研究ではその物質輸送の各要素ステップ、とりわけフローチューブ内での気体の流体拡散方程式を数値的に解いて、気相の拡散抵抗を定量的に解析した。その結果、ある種の条件下で実験値に系統的な誤差が生じることを明らかにし、それを正しく補正する解析を提出した。 それを水の水への適応係数に用いることで、表面不純物や潜熱発生のない条件下では、実験的にαは従来考えられていたよりも大きく、ほぼ1となることを示した。さらに、分子動力学シミュレーションによって界面での衝突過程を分子レベルで検討し、正しく求められた実験値と計算された値が確かにconsistentになることを実証した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)