Project/Area Number |
13740332
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
池宮 範人 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (90232214)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 固液界面 / 電気二重層 / 走査トンネル顕微鏡 / 赤外反射吸収分光法 / 電極表面 |
Research Abstract |
走査トンネル顕微鏡(STM)と赤外反射吸収分光法(IRAS)を駆使して、0.5MH_2SO_4水溶液中でのIr(111)表面に形成される電気二重層の構造を原子・分子レベルで観測を行った。 1.硫酸水素イオンおよび水素原子の吸着構造 0.5MH_2SO_4水溶液中でのIr(111)のサイクリックボルタモグラム(CV)では、非常に広い電位範囲において電気二重層領域が分布しているのが観測された。IRASにおいて、硫酸水素イオンのSO_3対称伸縮振動が1250-1320cm^<-1>付近に観測され、S-OH伸縮振動が950cm^<-1>付近に観測された。これらのバンドは酸化直前の電位まで観測された。重水および重硫酸を用いて、スペクトルを観測すると、OH面内変角振動とのcoupling効果の有無により、SO_3対称伸縮振動のバンドは3-10cm^<-1>程度の高波数シフトがみられた。これにより、吸着種は、硫酸イオンや硫酸分子ではなく、硫酸水素イオンであることが裏づけられた。STM観測では、CVでスパイクの見られる電位の正電位側で、硫酸水素イオンの(√<3>×√<7>)構造が観測された。他方、CVでスパイクの見られる電位よりも低電位側では、2080cm^<-1>付近にバンドが観測され、オントップサイトに吸着した水素原子に帰属した。STM観測では、(1×1)構造が観測された。 2.アンモニア分子の吸着構造 0.1MNH_3+0.1MHF水溶液中において、IRASによってアンモニア分子のNH_3対称変角振動を観測し、アンモニアが分子状に吸着していることが確認された。IRバンドは著しくブロードであり、吸着層中の水素結合の形成を反映していると考えられる。また、電極電位100mV(水素電極基準)で、STMにより、(2×2)構造を観測した。
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