マングローブ由来の新規耐塩性強化因子マングリンの分子進化
Project/Area Number |
13740453
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
山田 晃世 東京農工大学, 工学部, 助手 (30293012)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | マングローブ / Bruguiera sexangula / マングリン / 分子進化 / Bruguiera sexangla / 耐塩性 |
Research Abstract |
ヒルギ科マングローブの一種であるBruguiera sexangula由来のcDNAライブラリーの中から大腸菌の耐塩性を向上させる活性を有するタンパク質をコードするcDNAの探索を進めてきた。その結果、新規耐塩性因子「マングリン」をコードするcDNAの単離に成功している。マングリンは256のアミノ酸からなるタンパク質で、大腸菌、酵母、タバコ培養細胞の耐塩性を強化する機能を有する事がこれまでに確認されている。しかしながら、どのような分子機構でマングリンが大腸菌の耐塩性を強化するかは全くわかっていない。本研究では、マングリンのどの領域に耐塩性強化活性に不可欠であるかどうかを明らかにした後に、得られた「マングリン機能領域」に対し、「ランダム変異の導入」と「淘汰」を繰り返すことで、いわゆる「分子進化」を施し、マングリンの有する耐塩性強化機能の向上を試みた。マングリンcDNAのデリーションクローンを用いてその機能領域の解析を行った結果、マングリンはN末端側のわずか70アミノ酸の領域のみでも大腸菌の耐塩性を強化する活性を有することが明らかになった。さらに、このマングリン機能領域に対し、上記の分子進化処理を施した結果、本来の配列のマングリン機能領域に比べ、耐塩性強化機能が更に向上した11種の変異cDNAの獲得に成功した。本研究において確立した手法は、今後耐塩性植物を作出するための有効な手段のひとつになるものと期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)