FROG法によるフェムト秒レーザー高次高調波の位相計測
Project/Area Number |
13750041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関川 太郎 東京大学, 物性研究所, 助手 (90282607)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 高次高調波 / FROG法 / アト秒パルス / 位相 / FROG |
Research Abstract |
本年度の計画は、チタンサファイアレーザーの2次高調波の9次高調波を交差相関法に基づいたFROG計測を行うことである。昨年度行ったチタンサファイアレーザーの5次高調波と異なり、9次高調波はパルスエネルギーが小さいなどのため自己相関波形をとることが難しい。そのため、9次高調波を吸収すると同時に基本波のエネルギーを放出する2光子イオン化を非線形過程として利用して測定を行った。この過程は、可視域での差周波発生と同じであり。二つのパルス間の遅延時間を変化させた時の光電子スペクトルを測定してスペクトログラムを構成し、9次高調波パルスの波形と位相を数値計算により求めた。2次高調波のチャープ(パルス内の瞬時周波数の変化)を3通り変えて高次高調波を発生させ、発生したパルスの比較を行った。その結果、元のレーザーのチャープによらず、発生した高調波の位相はほぼ一定(チャープがない)ことがわかった。高次高調波発生をモデル計算してみると、用いたレーザーの強度が大きいため、パルスのピーク付近ではガスのイオン化のため高調波が発生せず、むしろチャープが平坦であるパルスの裾の部分で高調波が発生しているためであることがわかった。本結果は、高次高調波の波形と位相を初めて計測した例であり、きわめて画期的である。今回開発した交差相関FROG法はアト秒領域のパルスの測定にも応用できる。これらの成果は、現在Physical Review Letters誌に投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)