Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
平成14年度に行った研究内容および結果を以下にまとめる. (1)放射光を用いた実験:高エネルギー加速器研究機構の放射光実験施設ビームライン3Aに,試作した装置を持ち込み,キャリブレーションを行った.すなわち,アルミニウムの曲げ試験片に曲げ負荷を与え,負荷応力と試作装置による応力測定値とを比較することで装置の応力検定を行い,装置の調整を行った. (2)スパッタ薄膜の残留応力測定:スパッタにより作製したアルミニウム薄膜の残留応力を,試作した装置で測定した.種々の測定条件(ビームラインのミラー系の条件,ビーム照射角度など)で測定し,測定精度を検討した.回折線はアルミニウムの311回折を使用した.基板ごと薄膜に曲げ負荷を与え,たわみ理論から計算した薄膜内の応力変化と,試作装置により測定した応力値との比較を行い,実用上十分な精度でアルミニウム薄膜の残留応力が測定できることを示した. (3)アルミニウム薄膜のX線的弾性定数測定:上記(2)で行った薄膜の曲げ負荷試験の結果から,アルミニウム薄膜の311面におけるX線的弾性定数を求めた.その結果,アルミニウム単結晶のコンプライアンスから理論的に計算される値よりも高い値となった.アルミニウム薄膜の機械的弾性定数が,バルク材の値よりも高いことが,この原因と推察された.
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