Project/Area Number |
13750251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
浪平 隆男 熊本大学, 工学部, 助手 (40315289)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ナノ秒 / 高電圧 / 放電プラズマ / パルスパワー / 排気ガス処理 |
Research Abstract |
平成14年度は、昨年度開発・作製した「ナノ秒パルス高電圧発生装置」について更なる高繰り返し化を進めるとともに、パルスストリーマ放電現象の観測、及び放電プラズマ中の高速電子の持つエネルギーについて考察をおこなった。 昨年度開発した「ナノ秒パルス高電圧発生装置」は、ギャップスイッチの放電不安定性のため最高パルス繰り返し周波数が100pps (pulses per second)程度にとどまっていた。しかし、今年度はギャップスイッチ部へ封入した六弗化硫黄(SF_6)を循環・置換させることにより、400ppsの高繰り返し化を達成した。 また、本電源による排ガス処理実験をおこなうために、ナノ秒パルス高電圧の伝送線路と一体型の放電電極を設計・製作し、その放電基礎特性把握のためにオゾン生成実験をおこなった。パルス幅が7nsと極短のナノ秒パルス高電圧を印加した場合にも、オゾンの生成が確認され、製作したナノ秒パルス高電圧発生装置による放電プラズマの生成が確認された。また、このときのオゾン生成効率はこれまでパルス幅150nsのパルス高電圧で得られていたオゾン生成効率を大幅に上回った。これは、排ガス処理における高効率化を示唆する結果といえる。 さらにパルス幅100nsのパルス高電圧に対するパルスストリーマ放電現象について、高速ゲート付ICCDカメラにて観測した。その結果、同軸円筒放電電極の内部電極へ正極性のパルス高電圧を印加した場合、高電界を有するストリーマヘッドが内部電極から外部電極へ向け進展することを明らかにするとともに、ストリーマヘッドの外部電極への到達後、ストリーマヘッドの生成したプラズマチャネル中を大電流が流れることを明らかにした。また、観測された放電光を分光計測することにより、窒素の振動準位間にあたる1st Negative Band(391.4nm、閾値エネルギー:18.75eV)からの発光を観測した。これは放電プラズマ内において、窒素分子が高速電子より18eV以上のエネルギーを受け取っていることを示す結果である。 以上のように、ナノ秒パルス高電圧によるプラズマ生成及びプラズマ診断方法が確立された。
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