Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
我々は,超小型のネットワークマイクロセンサの研究に取り組んでいる.初年度は,ネットワーク接続可能なマイクロセンサの実現に向けて,要素回路の研究に取り組んだ.その結果,低消費電力・低雑音のAD変換回路,高周波特性の優れたキャパシタの実現方法について,あらたに提案を行った.低消費電力・低雑音AD変換回路では,MOSFETにて発生するフリッカー雑音をキャンセルすることにより,センサーに必要となる10Hz以下の低い周波数の信号をディジタル信号に変換するためのハイパスシグマデルタ変調方式について回路を構成し,回路パラメータの最適化について検討を行った上,書き換え可能なアナログモジュールを用いた実証試験を行った.また,集積回路において,アナログ回路には必須のキャパシタについて,アナログ専用プロセスを用いずとも,面積あたりの容量が大きく,寄生インダクタンスの小さなメタルキャパシタの提案を行った.ここでは,櫛形キャパシタを改良し,それぞれの櫛に流れる電流の向きを反転させ,寄生インダクタンスをキャンセルすることにより,高周波特性を飛躍的に向上させている.今年度は,ネットワーク接続用の低消費電力無線トランシーバ回路を実現するべく、電源電圧1Vで動作する電圧制御発振回路および周波数分周回路の試作、評価を行った。その結果、0.5μmCMOSプロセスを用い、1〜2GHzの周波数範囲で、電源電圧0.9Vで動作する回路を実現することに成功した。また、0.18μmCMOSプロセスを用い、電源電圧1Vで分周器を10GHzで動作させることに世界で初めて成功した。これらの成果を用いることにより、低消費電力センサーネットワークを実現することが可能となった。
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