Project/Area Number |
13750621
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
倉本 繁 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10292773)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | シリコン / 水素 / 拡散 / 水素マイクロプリント法 / 電気化学的水素透過法 / 半導体 |
Research Abstract |
半導体材料の製造時や使用時の水素の挙動を詳しく知ることができれば、現在よりさらに積極的に半導体プロセスに水素を応用することが可能となり、新たな側面からのデバイス開発手法が生まれる可能性がある。本研究では電気化学的水素透過法と水素マイクロプリント法を組み合わせることにより、半導体シリコン中の水素の拡散挙動を明確にすることを目的とした基礎検討を行った。水素マイクロプリント法は試料表面から放出される水素の位置を写真乳剤を利用して検出する手法であるが、平均的な拡散挙動を定量的に評価することのできる電気化学的水素透過法と組み合わせることにより、局所的な水素の挙動を定量的に明らかにする可能性が示唆されている。ただし、水素マイクロプリント法はこれまで半導体材料に応用された例はない。水素導入に際しては水酸化ナトリウム水溶液を満たしたカソード槽においてシリコン薄膜が陰極になるようにガルバノスタットを用い、電流密度一定の条件で蒸着膜表面に水素を発生させる。発生した水素は蒸着金属膜中で過飽和となり、これがシリコン薄膜中への原子状水素の供給源となる。シリコン膜中を透過する水素を評価する上で、表面からの水素侵入および放出が速やかに行われる必要があるが、薄膜試料の両面にパラジウムまたはニッケルなどの金属を適当な量被覆させる必要がある。本年度は実験手法の確立を目的として、水素拡散挙動が既知である鉄鋼材料を用いて、表面にニッケルめっきを施した場合の水素マイクロプリント法および電気化学的水素透過法の実施条件を検討したが、試験環境中の水蒸気量等を最適化することにより、水素の拡散挙動を定量的に評価することが可能であることを明らかにした。
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