生体関連金属錯体を触媒とする二酸化炭素の不斉固定化
Project/Area Number |
13750788
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
嶌越 恒 九州大学, 工学研究院, 助手 (00284539)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 生体関連金属錯体 / 二酸化炭素 / 有機電解反応 / コバルト錯体 / 生体関連金属触媒 / アルキル錯体 |
Research Abstract |
光学活性な生体関連金属錯体として、骨格に7つの不斉炭素を有する天然のビタミンB12誘導体を基本骨格として用い、有機溶媒に対する溶解性を向上させるためアルキルエステル基を導入した疎水性ビタミンB12錯体を合成し、電子スペクトル、核磁気共鳴スペクトル、質量分析スペクトル、電子スピン共鳴スペクトルおよび元素分析で同定した。この錯体は各種有機溶媒に対して高い溶解性を示し、均一系触媒として優れた性質が期待できた。また半経験的分子軌道計算により不斉アルキル錯体の安定性を見積ったところ、S体が安定に生成する結果が得られた。そこでこの錯体を電解触媒として二酸化炭素存在下、2-ブロモエチルベンゼンの不斉電解反応をDMF溶媒中-1.4V vs. Ag/AgCl行ったところ、2-カルボキシエチルベンゼンが得られた。そこでこの生成物をカラムクロマトグラフ法により単離し、その光学純度をキラルHPLCにて見積もったところ、計算結果に反してほとんどラセミ体であった。そこでさらに側鎖に不斉アミノ酸を化学修飾したビタミンB12錯体を合成し、その不斉転写効率を改善することを試みた。しかし不斉反応はほとんど進行しなかった。これはアルキル錯体への二酸化炭素の挿入が、コバルト-炭素結合のホモリシス開裂後、起こっているために錯体からの不斉転写が抑制されたためと考えらる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)