コーヒーカフェイン生合成の分子機構の解明

• Project/Area Number: 13760055
• Research Category: Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
• Allocation Type: Single-year Grants
• Research Field: 応用微生物学・応用生物化学
• Research Institution: University of Tsukuba
• Principal Investigator: 水野 幸一 筑波大学, 農林工学系, 助手 (30302376)
• Project Period (FY): 2001 – 2002
• Project Status: Completed (Fiscal Year 2001)
• Budget Amount: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000); Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
• Keywords: コーヒー / カフェイン / テオブロミン / N-メチルトランスフェラーゼ

Research Abstract

チャ葉・コーヒーなどに含まれるカフェインの生合成系を明らかにし、その利用をめざしている。我々は、チャ葉中に含まれるカフェイン(1,3,7-トリメチルキサンテン)の生合成の最終段階でN-1位およびN-3位にメチル基を導入するN-メチルトランスフェラーゼ(カフェインシンターゼ)が働いていることを明らかにしている。今回コーヒーから、この酵素に相当する酵素遺伝子をコードするcDNAの単離に初めて成功し、大腸菌での発現系の確立にも成功した。ノーザンブロット分析の結果、この遺伝子はカフェイン合成が盛んな若い葉や登熟果実で強く発現していた。また組換え型酵素を調製し、その活性を調べたところ、チャの酵素が7-メチルキサンテンからテオブロミン、テオブロミンからカフェインと、2段階のメチル化を触媒するのとは異なり、7-メチルキサンテンからテオブロミンを合成するN-3位のメチル化能のみを有していることが明らかとなった。組換え型酵素を抗原として抗体を調製し、若い葉や登熟果実から抽出したタンパク質についてウエスタンブロット分析を行った結果、タンパク質レベルでもこれらの組織におけるこの酵素の蓄積が確認された。