Project/Area Number |
13760207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 宜永 京都大学, 農学研究科, 助教授 (40253207)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 脂肪 / 脂肪細胞 / 脂肪前駆細胞 / 体内分布 / 筋肉内脂肪 / 脂肪細胞分化 / 遺伝子発現 / 分化マーカー / レプチン |
Research Abstract |
ウシにおける最長筋組織・腎周囲脂肪組織・皮下脂肪組織をコラゲナーゼ処理することで得られた遊離細胞に対し、遠心分離を行い、浮遊してくる筋肉内・腎周囲・皮下脂肪細胞を分離した。この分離脂肪細胞を天井培養することでそれら3つの組織における脂肪前駆細胞を調製した後、インスリン・デキサメタゾン・イソブチルメチルキサンチン刺激を加えることで、その脂肪前駆細胞の脂肪細胞への分化を誘導した。脂肪細胞分化に関わる転写因子であるC/EBPファミリーおよびPPARγ遺伝子並びに脂肪細胞分化マーカーであるleptin遺伝子について、その分化過程における経時的な発現パターンを解析した。これら3タイプのウシ脂肪前駆細胞において、C/EBPβおよびδ遺伝子の発現は増殖期の段階ですでに高くなっており分化誘導によりさらに発現上昇が生じる点、分化誘導直後からC/EBPα遺伝子発現の上昇が生じる点、およびleptin遺伝子の発現は分化過程の後半に起きる点等については、多くの知見が得られているマウス3T3-L1細胞と類似した発現パターンが観察された。その一方、PPARγ遺伝子発現は3T3-L1細胞では分化誘導直後から検出されるが、ウシ脂肪前駆細胞では増殖期からすでに高くなっていること、および3T3-L1細胞で観察される分化過程後半でのC/EBPα遺伝子の持続的発現がウシ脂肪前駆細胞では観察されないこと等の顕著な差もみられた。この差は種間差(ウシ対マウス)、由来組織の差(脂肪対胚)、および継代数や倍数性といった培養細胞系の差によるものと考えられた。さらに、3タイプの脂肪前駆細胞間でも、増殖期におけるC/EBPβ、δおよびPPARγ遺伝子の発現量、分化誘導直後におけるC/EBPファミリー遺伝子の発現上昇速度、分化過程後半におけるC/EBPα、δおよびPPARγ遺伝子の発現量に差が検出された。この結果は、脂肪細胞分化の制御機構が脂肪組織の体内部位間で異なっていることを示唆している。 また、上記のように調製された3つの組織由来のウシ脂肪細胞について、PPARγの4種のアイソフォームの発現レベルを解析した結果、腎周囲および皮下に比べ筋肉内において、γ1aおよびγ1bに対するγ2の相対的な発現レベルが極端に低下していた。このことは、成熟脂肪細胞の性質が脂肪組織の体内部位間で異なっていることを示唆するものであった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(13 results)