コラーゲン遺伝子発現停止マウスにおける脳毛細血管の生理機能変化
Project/Area Number |
13770037
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
|
Research Institution | Niimi College |
Principal Investigator |
斉藤 健司 新見公立短期大学, その他部局等, 助手 (70270014)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | コラーゲン / 血液関門 / 基底膜 / 脳 / マウス |
Research Abstract |
コラーゲン遺伝子が発現され、生体内で機能するためには、翻訳後の修飾を受け、コラーゲン分子形成だけでなく、分子同士が会合することにより超分子会合体を作る必要がある。本研究により、血液のろ過という特異的な機能を有する脳脈絡層基底膜・腎糸球体基底膜と、平滑筋細胞周囲に存在する基底膜では、その分子構成が異なることがわかった。 我々は、基底膜IVコラーゲン各鎖に特有的なモノクローナル抗体を使い、マウス脳におけるIVコラーゲンの分布を調査した。その結果、内皮細胞下基底膜は、a1とa2鎖を含んでいることがわかった。血管壁にある平滑筋細胞周囲の基底膜は、a1とa2鎖が存在したが、a5とa6鎖は存在しなかった。pia materはa1、a2だけでな<a5とa6鎖も含んでいた。これは、グリア境界膜には[a1(IV)]2a2(IV)分子と、[a5(IV)]2a6(IV)分子が含まれていることを示している。対照的に脳毛細血管は常に[a1(IV)]2a2(IV)分子からなる薄い基底膜を有していた。髄液は脈絡叢で血液の濾過を通して生産される。そこに存在する2枚の異なった基底膜はa1抗体とa2抗体によって染色された。内皮細胞下基底膜は、[a1(IV)]2a2(IV)分子から構成されているのに対して、脈絡叢の中の上衣基底膜はa3、a4とa5鎖が強く反応した。これは、a3(IV)a4(IV)a5(IV)分子が存在するところに、ろ過機能があることを意味する。 本研究により、脳脈絡叢と腎臓糸球体にa3(IV)a4(IV)a5(IV)分子からなる超分子会合体が特異的に分布していることがわかった。このネットワークは、選択的透過性の機能を持つバリアとして存在している可能性が示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)