第1番染色体腕1p35-36領域の大腸癌関連がん抑制遺伝子の単離・同定
Project/Area Number |
13770077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Kobe University (2002) Yamagata University (2001) |
Principal Investigator |
仙波 秀峰 神戸大学, 医学部, 講師 (00302092)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | Akt / PKB / PI3K signaling / 大腸癌 / PIK3CG / アポトーシス / がん抑制遺伝子 / 第1番染色体 |
Research Abstract |
今回の実験において、遺伝子導入を行う大腸癌細胞株におけるphosphatidylinositol 3-0H kinase(PI3K)シグナル伝達系について検討を行ったところ、以下の様な結果が得られた。 1.PI3KはAkt/PKBのリン酸化(Ser473)を促進することにより細胞増殖の亢進/アポトーシスの抑制を起こし、45%を越える大腸癌症例においてAktの高リン酸化が生じていることが明らかとなった。また、これらでは大腸癌の進行や脈管浸潤、臨床病期分類との有意な相関も観察された(Cancer Vol.94,2002)。 2.PI3K阻害剤LY294002の大腸癌増殖抑制効果についてマウスを用いた実験を行った。Aktリン酸化抑制効果はin vitroのみならず、in vivoにおいても細胞増殖を抑制することが明らかとなった。同時にアポトーシスを高率に誘導することにより、LY294002の治療への応用も示唆された。興味深いことに、LY294002は異種移植腫瘍において細胞の分化も抑制する効果が観察された(Clin Cancer Res Vol.8,2002)。 3.PI3KサブユニットであるPIK3CG(p110-γ)の大腸癌における発現低下は85%もの症例で観察された。その抑制メカニズムとしてはプロモーター領域でのCpGメチル化が重要な役割を果たしている可能性が示唆された。大腸癌細胞株を用いた実験においては、脱メチル化剤にて処理することによりPIK3CGの発現誘導が確認された(Clin Cancer Res Vol.8,2002)。 現在いくつかの候補遺伝子を単離して、細胞導入を行う準備/条件設定を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)