消化器系(食道、胃、大腸)前癌病変における発癌予測
Project/Area Number |
13770260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
八島 一夫 鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (80314590)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 胃癌 / 胃腺腫 / 大腸癌 / FHIT / MSH2 / MLH1 / p53 / 粘液形質 / 食道癌 / 前癌病変 / COX-2 |
Research Abstract |
1.胃癌発癌機序の検討 内視鏡的粘膜切除術にて切除された胃腺腫32例、胃m癌55例のパラフィン包埋標本を対象としFhit蛋白発現、Mlh1蛋白発現、粘液形質(HGM,CD10,MUC2)発現を免疫染色により解析した。Fhit蛋白発現異常(低下、消失例)、Mlh1蛋白発現異常(陰性例)は胃m癌で胃腺腫より有意に異常頻度が高かった(Fhit ; p=0.021, Mlh1 ; p=0.0076)。また、Fhit蛋白発現異常とミスマッチ修復蛋白発現異常との間に有意な関係を認めた(p<0.0001)。粘液形質別でのFhit蛋白の発現低下、消失は胃型で有意に高率であった(p=0.0011)。以上より1)胃癌においてミスマッチ修復遺伝子異常がFHIT遺伝子異常を引き起こす原因となりうることが示唆された。2)FHIT遺伝子の異常は胃型胃癌で関与が大きく、また胃癌発生の早い段階に認められ、発癌に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。 2.大腸癌発癌機序の検討 外科的に切除された進行大腸癌52例のパラフィン包埋材料を対象とし、Fhit蛋白、Msh2蛋白、M1h1蛋白及びP53蛋白発現を免疫染色により解析した。Fhit蛋白の発現が著明減少または消失しているものは52例中18例(34.6%)であった。分化度別では低分化でより高頻度にFhit蛋白発現低下を認めた(p<0.001)。Msh2またはM1h1蛋白発現異常(陰性例)は52例中21例(40.4%)に認められた。また、Fhit蛋白発現異常とミスマッチ修復蛋白発現異常との間に有意な関係を認めた(p<0.0001)。以上より1)進行大腸癌においてFHIT遺伝子異常は分化度と関係があり、特に低分化型の発癌に関与している可能性が示唆された。2)大腸癌においてミスマッチ修復遺伝子異常がFHIT遺伝子異常を引き起こす原因となりうることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)