Project/Area Number |
13770266
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
岡本 哲郎 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60332912)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 食道癌 / 免疫療法 / desmoglein / 腫瘍拒絶抗原 / 抗体 / 精製蛋白 |
Research Abstract |
研究目的:食道癌に対する外科的あるいは放射線併用化学療法は、原発巣やその周囲リンパ節など局所の治療として確立されつつあるが、遠隔転移を来した症例に対しては、多剤併用の化学療法が行われてはいるが、それらの症例の予後は不良である。一方、食道癌に対する免疫療法においては、その腫瘍拒絶抗原が同定れていないため、実際の臨床応用には至っていない現状である。これまで、研究代表者は悪性黒色腫に対する免疫療法施行中の患者血清中に、メラニン合成酵素のひとつであるTRP-2に対する抗体が誘導されたこと、より高力価に誘導された患者の予後が良好であったことまた、自己免疫性皮膚疾患である尋常性白斑患者血清中にも同じく抗TRP-2抗体を認めたことから、自己免疫性疾患の標的抗原が腫瘍拒絶抗原としても働いていることを実際の臨床検体を用いて明らかにした。また、同様に自己免疫性皮膚疾患である天庖瘡症例において、食道癌を合併しながらも比較的予後が良好な症例があること、天庖瘡の標的抗原であるdesmoglein 1,3に対する自己抗体が食道癌組織中に沈着していることを見いだしたため、desmoglein 1,3が食道癌においても腫瘍拒絶抗原として作用している可能性があると考えた。 方法と結果:desmoglein 1,3のextracellular domain cDNAをPCR法を用いて増幅し、6x histidin-tagを付加可能なbaculovirus vectorに組み込んだ。Sf-9細胞に感染させ、その培養上清から、Niビーズカラムを用いrecombinant蛋白を精製した。C57BLマウス、DBA1マウスにFreud's adjuvantを用いて免疫をなったが、免疫マウスにおける免疫反応性(ELISA法による抗desmoglein 1,3抗体)は検出されず、抗腫瘍効果も認められなかった。現在、食道癌の免疫療法に有用となりえる抗原を探索中である。
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