アレルギー疾患の新たな治療法の開発:アレルゲン記憶におけるCD27の役割
Project/Area Number |
13770390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
南雲 治夫 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (20332679)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 免疫学的記憶 / IgE / CD27 / B細胞 / アレルギー |
Research Abstract |
抗体産生は生体防御において主要な役割を演じているのみならず、アレルギーにおいてアレルギー反応を惹起している。最近、NGFR(nerve growth factor receptor)/TNFR(tumor necrosis factor receptor)ファミリーに属するCD27分子(南雲、小宮山;J. Immunol.161:6496、1998)がメモリーB細胞のマーカーであり(上松、小宮山;Immunol.Today21:204、2000)、CD27/CD70(CD27リガンド)の相互作用による抗体産生増強が形質細胞への分化誘導作用によることをつきとめた(上松、小宮山;Blood 91:173、1998)。今回、ナイーブB細胞の解析を行い、IgEを含む免疫グロブリン産生における役割を検討した。ナイーブB細胞から体細胞突然変異は誘導できなかったが、IgEなどの抗体再生は誘導できた。 このことから、体細胞突然変異とクラススイッチは異なった過程で起こっていることが判明した(文献2)。アレルギー反応は、抗原特異的IgE抗体によって惹起されるので、ナイーブB細胞からも低親和性IgE抗体が産生されることは興味深い。記憶B細胞からアレルゲン特異的IgE抗体産生を抑えられれば、アレルギー治療に効果的であると考えられることから、今後は、アレルゲンに対する記憶B細胞の誘導を抑えることを考えたい。本研究は、臨床的に有用な診断や治療法の開発に応用する包括的研究とすることができた。免疫アレルギーの基礎的研究はもとより、アレルギーの診療の発展に大きく寄与するものと期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)