BCL6及びその関連遺伝子BAZFの血球分化における機能解析
Project/Area Number |
13770576
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
福田 哲也 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70332624)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | BCL6 / BAZF / 悪性リンパ腫 / ユビキチン / SIAH-1 / MAPキナーゼ / 転写調節 |
Research Abstract |
マウスBAZF遺伝子をプローブとしてヒトBAZF遺伝子のクローニングを行った。ヒトBAZF遺伝子は9つのエクソンからなり、1443bpのopen reading frameを持ち、480のアミノ酸をコードすると考えられた。アミノ酸レベルでヒトとマウスは91%の相同性を持ち非常に保存された遺伝子であった。機能ドメインと考えられるBTB/POZドメイン、zinc fingerドメインはほぼ完全に一致しており、機能的にも保存されていると考えられた。FISH解析によりこの遺伝子は染色体17p13.1に位置することが明らかとなった。BAZFの発現をノーザンブロットにて解析した結果、ヒト組織でubiquitousな発現が認められ、特に心臓と胎盤にて強い発現が認められた。細胞株においては未熟B細胞株と赤白血病株にて発現が認められた。赤白血病株(HEL)にフォーボルエステルを加えると巨核球への分化が誘導されることが知られているが、この系においてBAZFが発現増強されることが明らかとなった。これらのことからBAZFはB細胞の初期分化や巨核球分化などBCL6と異なるstage、系列においてBCL6のように分化の制御を行っていると考えられる。 さらに今回BCL6がリングフィンガー蛋白であるSIAH-1と結合することを見いだした。SIAH-1はE3ユビキチン蛋白結合酵素として知られている。In vitroで合成したBCL6はSIAH-1-GST融合蛋白と結合し、この結合にはBCL6の中央部位とSIAH-1のC末端が関与していた。遺伝子導入した細胞株に置いてもこの二つの因子の結合が確認された。SIAH-1との共発現によりBCL6蛋白の発現は減弱し、この効果はプロテアソーム阻害剤で抑えられることより、SIAH-1がBCL6のユビキチン化とそれに引き続く蛋白分解を司ることが判明した。BCL6はMAP kinaseの活性化に伴いリン酸化とそれに引き続くユビキチンかが起こると報告されているが、SIAH-1との結合とその後の分解はMAP kinaseによるリン酸化が起きないとされる変異体蛋白でも起こり、この機構に必ずしもMAP kinaseの関与は必要ないと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)
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[Publications] Sakashita C, Fukuda T, OKabe, S, Kobayashi H, Hirosawa S, Tokuhisa T, Miyasaka N, Miura O, Miki T: "Cloning and characterization of the human BAZF gene, a homologue of the BCL6 oncogene"Oncogene. 291(3). 567-573 (2002)
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