Project/Area Number |
13770691
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
打波 大 福井医科大学, 医学部, 助手 (20242589)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 肝虚血再灌流 / E-selection / 連続虚血 / 間歇虚血 / 大腸癌肝転移 / TNF-α / E-selectin / 細胞接着因子 |
Research Abstract |
1.肝虚血再灌流後のE-selectin mRNA発現について以下の知見を得た。 (1)対照群では虚血葉、非虚血葉ともに、どの時間でも発現を認めなかった。 (2)虚血葉では、連続虚血群(以下、連続群)、間歇虚血群(以下、間歇群)ともに再灌流1時間後にピークとなり漸減した。12時間後以降は発現を認めなかった。 (3)非虚血葉では、連続群、間歇群ともに再灌流3時間後にピークとなり漸減した。 12時間後以降は発現を認めなかった。 (4)虚血葉、非虚血葉ともに連続群は対照群と比べて有意に発現が増加し、間歇群は連続虚血群と比べて有意に減少した。 本実験に使用したラット大腸癌細胞RCN-H4はE-selectinのリガンドであるsLeXを発現しているので、以上の結果からE-selectin低発現となる間歇虚血では癌細胞の内皮細胞接着が制限され、肝転移が減少したと推察された。 2.E-selctinを誘導するサイトカインについての知見。 (1)3群共に再灌流(対照群は閉腹後)1、3、6時間後に下大静脈から採血しIL-1、TNF-α濃度をELISA法にて測定したが、有効な結果は得られなかった。 我々の過去の研究では、連続虚血で血中TNF-αが有意に増加し、間歇虚血で有意に減少するごとが分かっており、またTNF-αはE-selectin発現の強力なinduserであるとされる。これらのことから、虚血によって局所で誘導され再灌流で放出されるTNF-αが、非虚血葉での転移形成やE-selectin mRNA発現ピーク時間のずれに関与していると推察された。
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