消化器癌患者管理における合理的サーベイランス法確立に関する研究
Project/Area Number |
13770694
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池永 雅一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40332738)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 遺伝性非ポリポーシス大腸癌 / DNA複製エラー / マイクロサテライト不安定性 / 発癌高危険群 / 大腸癌 / 胃癌 / 消化器癌 / スクリーニング |
Research Abstract |
(目的) 消化器癌治療における治療成績の向上には、如何に効率よくスクリーニングを行えばよいかが問題であり、いわゆる発癌高危険群を的確に把握し、早期に診断・同定することが重要である。マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability : MSI)の解析を進めて、発癌高危険群の選別の可能性につき検討する。 (検討項目と結果) A.大腸腫瘍組織(癌または腺腫)、大腸正常粘膜組織におけるMSIを解析。 MSIの結果と大腸癌の臨床病理学的因子との検討を行った。具体的には手術時年齢、性別、発生部位、組織型、病期、多発癌、重複癌、家族歴の有無、遺伝性非ポリポーシス大腸癌の診断基準に合致する症例などの項目について行った。術後症例においては、その後の長期にさかのぼった病歴の聴取により、患者本人のみならず、家系構成員における病歴も検討することで、発癌高危険群の同定を行った。消化器癌サーベイランスにつき他臓器重複癌について検討した。大腸癌切除症例1330例を対象とし、大腸重複癌は115例(8.6%)であった。対照は単発性大腸癌1154例とした。[結果]性別は同時性で3.14:1と有意に男性に多かった。その他臨床病理学的因子に有意差はなかった。重複臓器について領域別にまとめると、上部消化管(食道,胃,十二指腸)が27例、肝胆膵23例、腎泌尿器14例、呼吸器13例、婦人科領域13例、乳腺9例であった。重複癌においてHNPCCの頻度は8例(7.0%)であった。大腸重複癌におけるMSI(+)の頻度は20例中4例(20.0%)であった。MSI陽性例では、陰性例に比べて多発癌、重複癌の頻度が多かった。また、家族歴聴取においてより多くの癌家族歴が発見された。消化器癌サーベイランスにおいて、特に大腸癌においては、MSIの解析が重要であると判明した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)