プロテオーム解析を用いた日本人腎癌患者の腫瘍発生機構の解明
Project/Area Number |
13770901
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Kagawa Medical School (2002) The Institute of Physical and Chemical Research (2001) |
Principal Investigator |
波多野 直哉 香川医科大学, 医学部, 助手 (10332280)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 腎癌 / プロテオーム |
Research Abstract |
本研究の目的は、プロテオーム解析を用いて日本人腎癌患者由来の癌組織と正常組織に含まれるタンパク質を比較し、癌細胞で特異的に欠失している、翻訳後修飾されている、もしくは過剰に発現しているタンパク質の同定を行い、新規癌抑制遺伝子の発見、及び腫瘍発生の原因解明の糸口を見つけることにある。 本年度は主に、昨年度に確立した「ゲル内プロテアーゼ消化と質量分析計を組み合わせたマスフィンガープリンティング、及びタンデムマス解析を用いたシークエンスタグ法の2つの方法による微量でも可能なタンパク質同定法」と「腎癌サンプルの染色体欠失領域のプロファイリング(→Sarkar, S., Roy, B.C., Hatano, N., et al.)」をもとに、研究を進めた。 今回の研究では、淡明細胞亜型(clear cell type)で、ヒト9番染色体短腕を一部もしくは全て欠失している腎癌患者5例を研究に用いた。その結果、このうち4例以上に癌組織で減少が見られるタンパク質を同定した。タンパク質量の比較は、タンパク質同定ソフトウェア(Mascot)による同定スコアを用いた。これらのタンパク質は、腎癌発生に関わる癌抑制遺伝子の産物、もしくはその遺伝子の下流にある遺伝子の産物であると考えられる。これらの遺伝子の機能解析を行うまでにはいたらなかったが、この成果をもとに今後も研究を続け、腫瘍発生の原因解明を行い、癌の診断、創薬、治療法の開発等に結びつけられる可能性が広がった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)