鼻粘膜局所免疫機構の免疫分子生物学的解析(上気道アレルギー疾患の制御法の開発)
Project/Area Number |
13770958
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
佐野 啓介 島根医科大学, 医学部, 助手 (10263542)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 鼻腔関連リンパ装置(NALT) / nasal passages(NP) / 卵白アルブミン(OVA) / トランスジェニックマウス(OVA23-3) / コレラトキシン / ヘルパーTリンパ球 / サイトカイン / 鼻咽腔関連リンパ装置(NALT) |
Research Abstract |
鼻粘膜局所免疫機構の免疫分子生物学的解析を目的として、卵白アルブミン(OVA)に特異的なヘルパーT細胞クローン由来の遺伝子を導入したトランスジェニックマウス(OVA23-3)を用いNALT(naso-pharyngeal associated lymphoid tissue)およびNP(nasal passages)のOVA特異的抗体産生細胞、鼻洗浄液中の抗体産生量について検討しさらに局所に動員されたTリンパ球のサイトカイン産生能および鼻汁中のサイトカイン量について検討した。点鼻免疫はOVA100μg単独点鼻群、コレラトキシン(CT)1μg併用群、燐酸緩衝液(PBS)点鼻群の3群に分け、2日毎に7回点鼻(2μl)を1行った。BALB/cマウスにおいては、OVAとCT併用点鼻群のみで、NALTおよびNPに特異的IgAおよびIgG抗体産生細胞が認められ、鼻洗浄液中の特異的IgAおよびIgG抗体価も上昇した。一方、OVA23-3マウスでは、PBS点鼻群では、NALTならびにNPの抗原特異的IgAおよびIgG抗体は認められなかったが、OVAとCT併用点鼻群さらにはOVA単独点鼻群においても、NALTおよびNPに抗原特異的IgAおよびIgG抗体産生細胞が認められ、鼻洗浄液中の特異的IgAおよびIgG抗体価も上昇した。抗原特異的抗体産生におけるヘルパーTリンパ球の役割を評価するため、鼻洗浄液中のサイトカイン量ならびに鼻粘膜リンパ球の抗原特異的サイトカイン産生能について検討した結果、特異的抗体産生が認められた群では、鼻洗浄液中のサイトカイン量ならびに鼻粘膜リンパ球の抗原特異的サイトカイン産生も増強されていた。この結果より鼻粘膜での効率的な抗原特異的粘膜免疫誘導において、鼻粘膜局所に存在あるいは動員される抗原特異的ヘルパーT細胞の頻度が重要な因子であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)