表在性舌癌に対する新光感受性物質と青色半導体レーザーによる光力学的診断治療の研究
Project/Area Number |
13771211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
小笠原 利行 福井医科大学, 医学部附属病院, 講師 (20260565)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 光力学的治療 / 舌癌 / 光増感剤 / 5-Aminolevulinic Acid / protoporphyrin-IX / 扁平上皮癌 / DMSO / desferoxamine / エステル誘導体 / 超音波 / 脱毛剤 |
Research Abstract |
光力学的癌治療(PDT)時に用いられる光増感剤5-Aminolevulinic Acid(ALA)を腫瘍組織により高濃度に集積させる投与法を確立する目的でALA投与後のマウス舌癌におけるProtoporphyrin-IX(Pp-IX)の集積性を各種投与法について比較検討した。実験にはC3Hマウスを用い,NR-S1扁平上皮癌を舌上皮下に移植,腫瘍が直径6mmに増殖した時点でALAを腹腔内投与(I.P.)、経口投与(P.O.)、oil in water emulsionでALA20%に調整した軟膏塗布投与(topical)した。topical群においては併用効果として薬剤組織浸透性を亢進させるDMSO,またはALAの腫瘍組織集積性を増強させる鉄キレート剤のEDTAやdesferoxamineをALA20%軟膏中に追加調製し比較検討を加えた.なお、ALAの腫瘍集積性を検討するため正常舌組織についても同様に投与し比較した。投与後、経時的に舌を摘出、凍結切片作成,組織学的にPp-IX蛍光発光分布を蛍光顕微鏡にて確認後,分光光度計を用い腫瘍組織内Pp-IX濃度を定量計測し比較検討した。定量計測は凍結切片の蛍光強度と既知のPp-IX蛍光濃度の検量線との対比によりPp-IX集積量を算出した。以上の結果、正常舌組織ではALAの投与量を増加させてもPp-IX集積に変化はみられなかった。舌癌I.P.群、P.O.群は投与1時間後より正常舌組織投与群に比べ高濃度のPp-IX集積を示し、ALAの腫瘍集積性が認められたが、topical群では有意な腫瘍集積は認められなかった。またtopical群におけるALA20%軟膏への各種薬剤併用による検討においても舌癌組織へのPp-IX集積の増加はみられず,併用効果は本法では得られなかった.舌癌における投与法の比較ではP.O.群が最も高濃度の集積を認め、投与5時間後にピークを示した。今回の検討結果より、上皮下舌癌のALA-PDTは、ALA経口投与約5時間後のレーザー照射が最も効果的と推測された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)