Project/Area Number |
13771251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
日下部 豊寿 北大, 歯学部附属病院, 助手 (80322824)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 犬歯 / 浅部の背部骨吸収 / SEM / 新生血管 / 骨髄腔開口部 / 貫通管 |
Research Abstract |
矯正治療を行う上で、個々の歯に加える至適矯正力が解明されれば、術者側は効率の良い治療が、そして患者側にとっては不快な矯正装置の装着期間の短縮につながり、齲蝕になる率も減少することが容易に推測できる。このような観点から、矯正治療における生体反応のメカニズムを解明するため、ネコの犬歯に矯正力を加え、組織学的に研究してきた。その結果、矯正力を受けた歯根膜では、血管、破骨細胞と歯槽骨の吸収に明瞭な相互関係があることがわかった。また、破骨細胞は矯正力の大きさと関係し、特に破骨細胞と血液の供給と応力には密接な関係があることが示唆された。さらに、変性した歯根膜に面した歯槽骨の吸収には浅部の背部骨吸収が関与し、歯の移動に大きく影響する事もわかった。また、歯槽骨から歯根膜への血管及びそこに存在する歯槽骨の開口部に着目し、ネコの犬歯の歯槽窩において、骨髄腔開口部の分布及び大きさの解明を目的に組織学的検索を平成13年度に行った。すなわち以下の方法を用いて、ネコの犬歯歯槽窩近遠心の骨髄腔開口部の分布及び大きさを解明した。ネコを脱血し、上顎犬歯を含む歯周組織を一塊として切り出し2分した。その後、次亜塩素酸ナトリウムにて軟組織を除去し、水洗、乾燥した後歯を除去し、通法に従い試料にスパッターをかけ走査電子顕微鏡にて骨髄腔開口部の大きさと数を調べた。その結果、遠心歯槽窩の骨髄腔開口部は、頬側歯槽窩に比べ小さいものが多く認められた。また、骨髄腔開口部の数に関しては、頬側歯槽窩の方が少なかった。これは、頬側の歯槽骨には骨髄腔が認められず骨が薄いため、遠心歯槽骨に比べ血管の量が少ないことが一因と考えられる。平成14年度は、平成13年度の結果をコントロールとし、矯正力を加えた条件下における歯槽窩内の歯槽骨微小形態を明らかにするために開口部の数と大きさについて定量的解析を行う予定である。
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