Research Abstract |
【方法】システム構成のサーバはDell社CPU:インテル(R)Xeon(1.5GHz), OSはLinux(RedHat8.0),データベースエンジンはPostgreSQL, WebサーバはApache2.0で構築した.プログラム言語はPostgreSQLのデータベース間の接続にPHP4,JAVAアプリケーションの開発にJAVA言語を用いた.データの通信経路はすべてサーバ経由であるため,本システムでは,クライアント同士の通信は実装されない.M-NetはWWWブラウザおよび独自に開発したJAVAアプリケーションにて構築されているのでインターネットにアクセスできる環境であればM-Netが利用可能である.著者等が初めて開発したのは,1.利用者のRAM(Random Access Memory)上でのみ稼働するシステム,2.通信上のデータを全て暗号化した点である. 【結果】実験運用として,徳島大学歯学部と高松市歯科医師会歯科救急医療センター,開業歯科医,ブラジル国,米国の歯科医師との間で通信テストを行った. M-Netは,インターネットを介して,両施設の医師・歯科医師間で診療情報,特に医療画像(顔貌写真,口腔内写真,デンタルおよびパノラマX線写真,CT立体構築画像,超音波診断画像,病理標本顕微鏡画像等の診断に必要なデータ等)についてのカンファレンスを可能とした.M-Netによりグループ(システム利用者)での知識共有が行え,グループの知識をM-Netに実装したエージェントモデルにより効率的に検索が行えた.各施設がISDN回線である場合には,最初の読み込み速度で問題が生じたが,最近整備されてきたADSL回線であれば転送速度に何の問題もなく利用することができた.また,JAVAが利用できるすべてのプラットフォームで利用することができた. 【考察および結論】ネットワークを介した医療情報の共有が行えるシステムを構築し,実験運用したところシステム運用が可能であることが証明された.今後はシステムに組み込むエージェントモデルを強化し,システム利用者の知識共有に,さらに有用なシステムとする必要があると考えられる.
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