Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
赤から紫色系の植物性食品に多く含まれているアントシアニンは,抗酸化成分であるポリフェノールのひとつであるが,個々のアントシアニン類の生理機能については不明な点が多い。本研究は,ブルーベリーに含まれるアントシアニンに注目し,その有する機能を疾病の発症と密接に関連するラジカルに対する消去作用の面を食品化学および調理科学的な視点から明らかにする目的で行った。試料はブルーベリー(ツツジ科スノキ属Ericacede Vaccinium)Highbush blueberry系(山形県産)とLowbush blueberry系(北ヨーロッパ産)合計8種を使用した.試料溶液の調製は,山形県羽黒産ブルーベリー果皮より抽出・分取して得られた粗アントシアニン,さらにこれをHPLC法にて分画精製したブルーベリーアントシアニン類を各々TFA水溶液に溶解、調整して用いた。フリーラジカル消去活性の測定方法は,SOD様活性はHPX-XOD系で発生させたスーパーオキシドアニオンのアントシアニンによる消去量を、ヒドロキシラジカル消去活性は,フェントン反応で発生させたヒドロキシラジカルの消去量をスピントラップ法を用いて電子スピン共鳴(ESR)装置で測定することより求めた。アントシアニン類の分析は、キヤピラリー電気泳動法(CE)を用いたアントシアニン誘導体の一斉分析法にて測定した。その結果,ブルーベリー抽出液は、ヒドロキシラジカルに比べて、スーパーオキシドに対して高い消去活性を示した。山形産のブルーベリーと北ヨーロッパ産のブルーベリーでは種別によってアントシアニン類含量が大きく異なることが示された。さらに野生種のブルーベリーに含まれる各アントシアニンの酸性加熱条件における分解をCE分析法を用いて検討した。その結果,アントシアニンはアグリコンが生成されるに従って,アントシアニンは一次反応の速度で減少すること。アントシアニンの分解速度はアグリコン部分の構造とは無関係に糖の構造に依存することが解った。
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