Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本研究課題では,生物のような動的認識機構による柔軟で迅速な認識能力をもつモデルの構築を目標としているが,本年度は,昨年度開発した入力に応じてシステムパラメータを変化させる新しい時変モデルの性能を実験的,理論的に詳しく考察し,その性能向上を図った.とくに,ネットワーク構造の改変ルールと学習ルールのより自然な統合アルゴリズムを開発した. 1.新モデルの性能考察と改良: はじめに,昨年度開発した新モデルの追加学習性能を実験的,理論的に詳しく考察し,誤差逆伝播ネットワークに対する優位性を証明した.また,カオスダイナミクスと認識能力の関連を考察するために,リカレント型ネットワークのダイナミクスの統計的な特徴を明らかにし,新モデルの動的認識機構への拡張可能性について検討した.新モデルでは生物的な統一的ローカルルールで学習・適応させることを目指したが,昨年度のモデルは教師あり学習を用いたため,グローバル情報が必要であり,入力が未知か否かの判定にIF-THENではなく,放射基底関数(RBF)やファジィ推論を用いても,ローカル情報のみでは十分な性能が得られない問題点が明らかとなった.この問題を解決するため,つぎの教師なし学習則を導入したモデルを開発した. 2.Hebb則を用いた改良モデルの開発: 教師なし学習法の代表であり,生理学的にもその根拠が解明されつつあるHebb則を導入した改良モデルをパソコン上にインプリメントし,種々の計算機実験を通してその基礎的能力について検討した.とくに,従来固定構造下でのパラメータ改変に用いられてきたHebb則を構造改変にも適用できるように拡張した.これにより,ローカル情報のみを用いた統一的ルールによる自己組織的な学習・適応が可能となった.
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