視線方向の実時間計測とその実世界指向インターフェースへの応用

• Project/Area Number: 13780318
• Research Category: Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
• Allocation Type: Single-year Grants
• Research Field: 情報システム学(含情報図書館学)
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 佐藤 洋一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70302627)
• Project Period (FY): 2001 – 2002
• Project Status: Completed (Fiscal Year 2002)
• Budget Amount: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000); Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000); Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
• Keywords: ヒューマン・コンピュータ・インタラクション / 実世界指向インタフェース / 動画像処理 / ステレオ画像処理 / 顔姿勢計測 / 実世界指向インターフェース / 視線計測

Research Abstract

本研究では、現在の拡張机型インタフェースシステムにおいて手指動作のみではユーザ動作を信頼性良く認識できないという点に注目し、モダリティの異なる入力を統合的に利用することを検討している。具体的には、ユーザの視線方向をリアルタイムで計測することにより、実世界の中でユーザが注目している対象物体や領域などを特定することにより、観察されたユーザの行動から意識的に行われたもののみを特定することを可能とする枠組みを実装し、その有効性を実験的に評価した。
実世界指向インタフェースにおける自然なインタラクションを実現するためには、ユーザに特殊なデバイスなどを装着することを要求するのは現実的ではない。そこで今年度は、2台のカメラ入力をもとに実時間ステレオ画像処理によりユーザの頭部姿勢を高速かつ安定に測定するシステムを実装した。また、通常の可視領域ではなく近赤外領域に感度を持っビデオカメラと近赤外領域光源を利用することにより、光源などの環境の変化に対する信頼性の向上を実現した。
さらに、大型情報ディスプレイにおける情報提示に着目し、表示されているどの部分にユーザが着目しているかに応じて適応的にディスプレイの内容を変化させるための仕組みを提案した。特に、ユーザがある程度の時間以上注視している情報や、過去の履歴からより注目度の高いと思われる情報を詳しく表示するなどの機能の有効性をプロトタイプアプリケーションを用いたユーザ実験により検討した。