インターロイキン2のレクチン様活性とその生理学的意義
Project/Area Number |
13780490
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Sasaki Institute |
Principal Investigator |
福島 慶子 財団法人佐々木研究所, 生化学部, 研究員 (10250010)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | サイトカイン / 糖鎖認識 / IL-5 / IL-6 / 高マンノース型糖鎖 / IL-2 / IL-2βサブユニット / Galanthus nivalis |
Research Abstract |
本研究はサイトカインの糖結合能が免疫系において果たす役割を解明することを目的とする。IL-2がIL-2受容体αサブユニット上の高マンノース型糖鎖を認識すること、その結合が引き金となつて細胞内シグナル伝達が引き起こされることを明らかにしたことから、他のサイトカインについても同様に糖鎖認識による生理活性のモジュレーションが生じている可能性が示唆された。そこで、IL-2受容体のαサブユニットと同様に単独ではサイトカインとの結合能はあるものの、細胞内シグナル伝達を引き起こすことのないサブユニットを持つIL-5およびIL-6に着目した。IL-2の糖鎖認識能のスクリーニングと同様にプレートに各種糖蛋白質を固定化し、IL-5及びIL-6が結合するか否かを調べた。その結果、IL-5及びIL-6共に高マンノース型糖鎖を持つリボヌクレアーゼBに特異的に結合することが判明した。また、この結合は遊離したマンノース5残基を持つ高マンノース型糖鎖によって阻害された。したがって、高マンノース型糖鎖を結合するサイトカインのグループが存在することが明らかになったと言えよう。さらに、IL-5およびIL-6の生理機能発現に対する糖鎖認識の影響を調べるために各サイトカイン処理に反応する細胞系を用いることにした。IL-6は肝細胞に働いてacute reactantの合成を増加させることが知られていることから、IL-6処理によって合成されるHepG2細胞のフィブリノーゲン量を指標として高マンノース型糖鎖の影響を調べた。その結果、高マンノース型糖鎖添加の前後でフィブリノーゲン量に変化は見られなかった。この事実はサイトカインの糖鎖認識の重要性を低めるものではなく、糖鎖認識によるモジュレーションが細胞特異的、組織特異的であることを示唆するものと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)