イオンチャネル型受容体のクローニング:ヒトゲノムデータベースを基盤にした方法の開発
Project/Area Number |
13780607
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
宝谷 剛志 関西医科大学, 医学部, 講師 (60241163)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | セロトニン / イオンチャネル / 受容体 / ヒトゲノム / オーファン受容体 / クローニング |
Research Abstract |
セロトニン作動性イオンチャネルに類似した新規イオンチャネル型受容体(5HT3-Like2)をヒト17番染色体上に同定し、ヒト脳cDNA Libraryからクローニングを行った。その結果、9つのエクソンからなる完全なタンパクをコードするものの他にスプライシングにより、いずれも途中でin-frame stop codonの発生する、エクソン7の一部が欠失したもの及びエクソン2と3が欠失した分子種も発現していることが明かとなった。 この5HT3-Like2 cDNAを培養細胞に発現させセロトニンでの作用を電気生理学的に調べたところ、この受容体はセロトニンには全く反応せず、当該受容体のリガンドはこれまで知られていない伝達物質ではないかと示唆された。 当該受容体の組織発現をみるためにノーザンブロッティングを実施したが検出出来ず、当該受容体mRNAの発現量が低いものと考えられた。リガンド結合に関与すると考えられるアミノ末端細胞外領域の一部から抗ペプチドウサギ抗体を作成し、ヒト脳組織での免疫組織化学を行ったところ、海馬CA3領域の錐体細胞を特異的に染色する抗体を得ることが出来た。海馬において発現が認められたことから、当該受容体が記憶・学習機能と関係することが示唆された。 当該受容体のマウス、ラットホモログを得るためにゲノム配列を解析したところ、当該受容体の前後に位置する遺伝子(ガラニン受容体、KIAA1067)は高度に保存されていたものの、当該受容体がコードされている領域においては塩基配列の保存性が低く、齧歯類においては発現していないものと考えられ、当該受容体がヒトにおいてのみ発現する機能的にも非常に興味深い遺伝子であると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)