Project/Area Number |
13780662
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory animal science
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
大橋 弘明 財団法人実験動物中央研究所, 動物医学研究室, 研究員 (30250012)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ヘリコバクター / マウス / 肝炎 / 大腸炎 |
Research Abstract |
近年、数多くのHelicobacterが実験用小動物の消化管内から分離されているが、感染宿主に対する病原性が不明なものが殆どである。そこで今回、病原性不明のHelicobacterの感染宿主に対する病原性を明らかにすることを計画した。 平成14年度は我々がマウスから新たに分離したHelicobacterの病原性を検討した。本菌は生化学的性状検査、電顕による形態観察、および16S rRNA塩基配列の解析により、2001年、米国で報告された新種のHelicobacterと同一のものであると思われた。本菌の病原性を検討するために感染実験を実施した。感染実験はBALB/cAマウスと免疫不全マウスであるBALB/cA-scidマウスに感染させ、感染4、8、12、16、20、24週後に剖検、採材を行い、菌分離(肝臓、盲腸)と病理組織学的検索(肝臓、胃、小腸、大腸、脾臓、膵臓)を実施した。 感染実験の結果、感染群ではBBLB/cAマウスとBALB/cA-scidマウスで、肝病変が高頻度に見られた。肝病変はいずれも肉眼的に肝臓表面に微小白斑が散在し、病巣部の組織像は炎症性細胞浸潤を伴う巣状壊死の病像を呈していた。BALB/cA-scidマウスでは腸粘膜上皮の過形成、粘膜固有層における炎症性細胞浸潤を伴う大腸炎が盲腸と結腸を中心に見られた。感染実験により、本菌はマウスに肝炎や大腸炎を引き起こすことが明らかになった。 本研究により、これまでに報告されているH.hepaticus、 H.bilis、H.typhlonicusおよびH.cinaediに加えて、マウスに対する病原性が確認されたHelicobacterは5菌種となった。
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