金属内包フラーレンイオン種の創製:ESR測定からNMR測定へ
Project/Area Number |
13874074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
赤阪 健 筑波大学, 化学系, 教授 (60089810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 優 東京学芸大学, 教育学部・化学科, 助手 (10345324)
若原 孝次 筑波大学, 化学系, 講師 (40303177)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 金属内包フラーレン / イオン化 / 電解還元 / 電気化学的手法 / La@C82 / Pr@C82 / Gd@C82 / バルク電解法 / 金属内包フラーレンイオン種 |
Research Abstract |
開殻構造を有するラジカル性の金属内包フラーレンは、高い反応性と常磁性を示す非常に興味深い物性を示す。しかしながら、これらの特性から空気中での安定性が乏しく取扱いが難しい。また常磁性のためNMRの測定が不可能なため、その構造決定もほとんど行なわれていない。本研究の独創的な点は、開殻構造を有するこれらの金属内包フラーレンを電気化学的手法により、閉殻構造のイオン種へ分子変換することにある。その結果、安定性の向上とNMRの測定による構造決定が可能になる。 また、今回用いる金属内包フラーレンイオン種への分子変換を確立することで、金属内包フラーレン種の反応性を制御することが可能になると期待される。さらに、化学修飾後に酸化あるいは還元することにより、元の常磁性の金属内包フラーレンに戻すことが可能であり、このような全く新しいコンセプトにより、金属内包フラーレンを新素材として展開できるものと確信している。 本年度は、まず始めに原料であるLa@C_<82>,Pr@C_<82>,Gd@C_<82>等の金属内包フラーレンをアーク放電法により合成し、多段階HPLC法により分離精製を行なった。 これらの合成したLa@C_<82>,Pr@C_<82>,Gd@C_<82>等の開殻構造の金属内包フラーレンを酸化・還元することで、閉殻構造の金属内包フラーレンイオン種の合成を行なった。酸化還元法として、電位の制御が自在なバルク電解法ついて検討する。閉殻構造にすることで、金属内包フラーレンイオン種は安定化される事が予想され、新規な化学への展開が期待される。熱安定性、光安定性を検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)
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[Publications] T.Wakahara, S.Ohkubo, M.Kondo, Y.Maeda, T.Akasaka, M.Waelchli, M.Kako, K.Kobayashi, S.Nagase, T.Kato, K.Yamamoto, X.Gao, E.V.Caemelbecke, K.M.Kadish: "Ionization and Structural Determination of the Major Isomer of Pr@C82"Chem. Phys. Lett.. 360. 235-239 (2002)
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[Publications] T.Wakahara, A.Han, Y.Niino, Y.Maeda, T.Akasaka, T.Suzuki, K.Yamamoto, M.Kako, Y.Nakadaira, K.Kobayashi, S.Nagase: "Silylation of Higher fullerenes"J. Mater. Chem.. 12. 2061-2064 (2002)
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