フェムト秒レーザーパルスによる有機固体の階段状エッチング
Project/Area Number |
13874089
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
増原 宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029551)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城田 靖彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029091)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 階段状エッチング / 離散的エッチング / フェムト病レーザーアブレーション / 有機薄膜 / 高分子フィルム / 光干渉 / 多光子吸収 / 高速分光 / フェムト秒アブレーション / 多重記録 / 有機アモルファスフィルム / トリフェニルアミン / 高速分子 / 顕微光散乱計測 |
Research Abstract |
単発のフェムト秒レーザー照射によって、低分子および高分子アモルファスフィルムの表面に100nmオーダーで階段状に変化する穴あけ加工が可能であること、さらに階段1ステップの高さは照射レーザー光強度に依らず一定で、階段の数が強度とともに離散的に増加することを明らかにした。階段1ステップの高さや階段の数と、フィルムの膜厚やフェムト秒レーザーの波長および照射回数徒の関係を詳細に調べた結果、階段状エッチングが起こるためには、フィルムの膜厚が10μm程度以下であり、またレーザー波長においてフィルムの線形光吸収が無いもしくは非常に小さいことが必要であることがわかった。さらに階段状エッチングに至る主な要因は、フィルム内部でのフェムト秒パルス光の干渉によってフィルムの深さ方向に形成する光強度分布〔干渉縞〕であることを明らかにした。これまで広くレーザー加工に使われてきたナノ秒レーザーではこのような階段状エッチングが起こらない理由は、電子状態や形状変化がレーザー照射時間内に起こるためフィルムの屈折率が時間とともに変化するため、ナノ秒パルスの干渉縞が形成されないと考えられる。すなわちフェムト秒パルスによって極めて短時間にフィルムを励起することによって初めて起きる現象である。また、光の干渉が重要であるという結果は、階段状エッチングという新しいレーザーエッチング現象を、有機固体に限らず無機ガラスなどの様々な透明薄膜の表面加工にも応用できることを強く示唆している。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)
-
-
[Publications] T.Lippert, J.T.Dickinson, M.Hauer, G.Kopitkovas, S.C.Langford, H.Masuhara, O.Nuyken, J.Robert, H.Salmio, T.Tada, K.Tomita, A.Wokaun: "Polymers Designed for Laser Ablation-influence of Photochemical Properties"Applied Surface Science. 197. 746-756 (2002)
-
-
-