ゲノム解析的手法を用いた鳥類と爬虫類の染色体比較研究
Project/Area Number |
13874100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
遺伝
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松田 洋一 北海道大学, 先端科学技術共同研究センター, 教授 (70165835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅原 千鶴子 北海道大学, 先端科学技術共同研究センター, 助手 (80291227)
磯部 拓 北海道大学, 先端科学技術共同研究センター, 研究機関研究員
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | シマヘビ / スッポン / ヒト / ニワトリ / cDNAライブラリー / ESTクローン / FISH / 比較染色体地図 / 染色体相同性 |
Research Abstract |
昨年度はスッポンの脳と14日胚のcDNAライブラリーから得られた、ESTクローンを用いて、世界初の爬虫類の染色体地図を作製した。今年度は、シマヘビ(Elaphe quadrivirgata)の脳よりcDNAライブラリーを作製し、ランダムに単離したcDNAの部分配列を決定することにより2097種類のESTクローンを得た。NCBIのデータベースを用いてホモロジー検索を行い、既知のヒト機能遺伝子のスッポンホモログを94個同定した。次に、ダイレクトR-バンディングFISH法をシマヘビ染色体に応用し、66個のヒト遺伝子ホモログをシマヘビ染色体上にマッピングすることによって、ヒト-シマヘビ間の比較染色体地図を作製した。染色体の識別が可能な1-6番染色体とZ染色体上には58の機能遺伝子がマッピングされ、ヒト染色体との間に30の相同領域を検出した。 次に、得られた結果を既知のヒト-ニワトリ間の比較染色体地図と比較し、ヒトとの染色体相同領域を介してシマヘビ-ニワトリ間の染色体相同性を調べた。そして、昨年度に作製されたスッポンの染色体地図と比較した結果、シマヘビにおいてもニワトリとの間に多くの染色体相同領域の存在が確認されたが,ゲノム全体での相同性をみれば,ニワトリ-スッポン間よりニワトリ-シマヘビ間のほうが染色体の保存性が低い傾向がみられた.これまでカメ類は無弓類に分類され,ヘビ・トカゲ類(鱗竜類)や鳥類・ワニ類(主竜類)を含む双弓類とは別系統とされていたが,最近のミトコンドリアDNAや核遺伝子の塩基配列の解析から,カメ類はヘビ・トカゲ類よりも鳥類とワニ類に近縁であると推定されている.我々のデータは,この説を裏づける結果となっている.またシマヘビのZ染色体とニワトリのZ染色体間には対応が見られず、ヘビとニワトリで独立に性染色体が分化したことが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)