Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究では,並列アレイ光源を利用した光トラップ技術を開発し,微小物体操作技術の新しい応用への適用可能性を示すことを目的として,VCSELアレイ光トラップシステムの試作と機能確認,並列アレイ光源を用いた光駆動力の解析方法の確立,並列アレイ光源光トラップ技術の特徴を活かした応用展開をめざす.本年度は,昨年度の成果を基に,解析方法の拡張,新たな機能の実証,および,光分子コンピューティングへ応用するための基礎的検討を行った.本年度の研究により得られた成果・知見は以下のとおりである. 1.前年度に検討した計算手法を拡張し,複数ビーム照射場内に存在する微小球の三次元的な位置と誘起される駆動力の関係を求め,浮揚高さに対する横方向駆動力の変化を明らかにした. 2.VCSELアレイから生成した2x2本のビームを用いることにより,直径10μmのポリスチレン微小球を鉛直方向に最大7個積み上げることに成功した.また,積み上げ構造を維持した状態で,それらをノンメカニカルに輸送できることを示した. 3.積み上げ可能な微小球数が照射ビームのデフォーカス量に依存することを確認した.用いたシステム構成では,サンプルステージから20μm上方にビームを集光したときに,積み上げ個数が最大となることがわかった. 4.VCSELアレイ光トラップの応用として,光分子コンピューティングへの展開について検討した.その基幹技術として,VCSELアレイ光トラップとレーザー照射による温度制御を組み合わせたDNA群の並列輸送手法を考案した. 5.VCSELアレイの発光パターンの切り換えにより,多数のDNA分子を化学的に結合した2つの微小球を同時に,かつ,独立した方向に,ほとんどDNA分子を微小球から分離することなく輸送できることを実証した.
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