Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
動電現象は水分を含む土壌などに電極を差し込み,電圧を印加すると起る現象である.この動電現象は主に水の電気分解,電気泳動現象,電気浸透現象からなり,水溶液中や土壌中の金属などのイオン化している物質を移動させることが可能である.本研究ではこの動電現象を利用して,工業および鉱業地域等におけるレア・アースなどの金属を含有する土壌から回収する方法を検討した.ここでは銅および亜鉛を含む土壌を対象として実験を行い,実験時間は120時間,電圧は0,20,40Vを印加した.また,水の電気分解により陰極側では水酸化物イオンが発生するため,それを打消すために陰極側に酸を添加し,pHを酸性に保って実験を行った.電圧の上昇により除去できる重金属量は増加し,その回収率は最大で30%台となった.また,実験終了後の土壌を5分割にした分析結果より電圧を印加した場合には銅および亜鉛が陰極側よりの土壌ほど高い濃度を示しており,動電現象で金属イオンが陰極側に移動していることがわかった.これらより土壌中の金属をより溶出しやすい環境を作り,実験期間の長期化,印加電圧の上昇を行うことでさらなる回収が見込まれると考えられる.本研究では動電現象を用いることによりレア・アースなどの金属を含む土壌から回収できる可能性があることが明らかになった. また,電極に関しては本来絶縁体である天然ゼオライトを電極材料として取り上げた.天然ゼオライトに導電性を持たせるために電気伝導体であるカーボン粉末を混合させて,固相反応法にて焼結を行った.そして,導電特性,イオン吸着特性を測定した結果,天然ゼオライトに30wt%のカーボン粉末を添加することにより導電性を持たせることができた.また,ゼオライトの特徴である吸着特性も消失していないことが明らかになった.
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