Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
平成14年度の研究は,(1)河川環境音の快適性指標の決定と快適性を現場で計測するシステムの構成,(2)土木環境音としての波による海岸環境音の計測である. 河川環境音の快適指標を1/f^nゆらぎで評価する.n<<1のとき白色雑音に近づき,n>>1のとき,特定の音に近づくことが知られている.平成13年度の研究では,集録したデータをパーソナルコンピュータに転送してプログラムを実行させて処理していた.本年度の研究では,オンライン処理可能な快適音処理システムを完成させた.河川や海岸の現場にこのシステムを持ち込み,マイクロフォンを音源に向けるだけで,快適音指標nが表されることになり,分析の効率が高くなった. 河川環境音の計測の結果,一般的に,上流の河川環境音は高音域が卓越している.河川景観が良いために,河川環境音が良く聞こえている.中流域から下流域の流水があるところが河川環境音が良好になる.河川の瀬と淵の関係により微妙に変化している.また,河川軸と直行する方向(幅方向)の河川快適音の変化を調べた.河川流水地点より距離を取ったほうが,n=1の値に近くなることが分かった. 平成14年度は,海岸環境音を集録した.岩場に打ち上げる波,風の強い砂浜の波,風の弱い砂浜の波等を比較した結果,波の弱い日の砂浜に打ち上げる波が,n=1に近くなることが分かった. 本研究を終わるに当たり,土木環境音には快適な音が含まれ,土木環境デザインにおいて重要な因子になることが分かった.さらに,河川環境音の利用として,快適な音を発生させる,せせらぎや,魚道などの設計が今後の課題である.
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