Project/Area Number |
13875137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
斎藤 秀俊 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80250984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塩 茂夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (90160473)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | アナターゼ / 湿式太陽電池 / ナノメッシュ / CVD / アモルファス / 多結晶 / ラマン散乱分光法 / 親水基 |
Research Abstract |
アナターゼは酸化チタンの結晶形のひとつである。紫外線照射により電子とホールを効率よく形成するため、湿式太陽電池のキーマテリアルとされている。このアナターゼ微結晶が数nm(8160)16数十nmの大きさで集合した多結晶材料がアナターゼナノメッシュである。広大な反応表面積をもつ。湿式太陽電池のうち1991年に提案された色素増感型太陽電池はシリコンを使わずにヨウ素溶液を介した電気化学的なセル構造を持つのが特徴である。本研究ではこのセル構造にアナターゼナノメッシュを利用して、光誘起による電力を得た。 アナターゼナノメッシュは本研究グループのオリジナル技術である大気開放型化学気相析出(CVD)法により作製した。ナノメッシュを構成する結晶を100nm弱にまで小さくし、5μmの膜の厚さの多結晶体として透明導電膜基板の上に形成し、光誘起電力を得たところ、最大光エネルギー変換率3.8%をもつ太陽電池が形成できた。しかしながら、変換率はこれ以上大きくならなかった。理由を検討した結果、1)アナターゼ表面の疎水性が強く色素吸着が起こりにくいこと、2)粒間の空隙が大きすぎて太陽光が散乱して多結晶体の内部まで十分光が届かないことがわかった。 以上の障害を解決するために、アモルファス水酸化チタン膜を大気開放型CVD法形成し、そこから脱水反応によって親水性のあるアナターゼの合成を行った。ラマン散乱分光法で解析した結果、1)数nmから十数nmのナノ結晶からなるアナターゼ多結晶膜が形成されたこと、2)ナノ結晶表面には多量のヒドロキシル基(親水基)が形成されたことがわかった。引き続き親水基を有する新しいアナターゼナノメッシュによる光誘起電力の測定を行っている。
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