Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究では申請者らが既に合成に成功しているミクロンサイズで単分散な中空高分子微粒子合成技術をもとに,磁性体が強固な高分子でカプセル化され,かつ単分散であるという磁性体含有機能性複合微粒子の合成方法を確立することを目指している。昨年度は,申請者らが独自に提起している動的膨潤法(DSM)と呼称する新規なモノマー吸収法を用いてミクロンサイズの単分散滴を作製し,そのシード重合を行うことにより得られるミクロンサイズの単分散中空高分子微粒子を用い,ペンタカルボニル鉄を中空部に含有させて200℃で熱処理を行うことにより,磁性粒子の合成を支持する結果が得られている。 本年度は,得られた磁性を有する複合粒子の詳細な解析を行った。具体的には内部異相構造の解明には超薄切片を作製し,電子顕微鏡を用いて観察した結果,すべての粒子の中空粒子内壁に処理前には観察されなかったコントラストの高い部分が観察され,X線回折及びX線マイクロアナライザーによる元素分析の結果,磁性体であるFe_3O_4であることがわかった。さらに熱重量分析の結果より,粒子重量の49%を占める量の磁性体を含有していることが明らかになった。また,得られた磁性粒子表面にが多量の残存ビニル基を有していることを利用し,濃硫酸で処理することにより粒子表面に硫酸基を導入することを検討した。その結果,X線光電子分光法,及び等温滴定型熱量計により硫酸基が粒子表面上に0.7μmol/m^2と高効率に導入されていることを明らかにした。
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