Project/Area Number |
13875186
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
大野 弘幸 東京農工大学, 工学部, 教授 (00176968)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | DNA / イオン性液体 / イオン伝導度 / フィルム / イオン伝導性高分子 / 溶融塩 |
Research Abstract |
今年度は、DNAをイオン性液体化し、イオン伝導性マトリックスとして評価した。まず、低分子モデル実験として塩基の直接メチル化を試みたが、アルキルハライドと塩基を非プロトン性溶媒中で混合、加熱するだけでは反応は進行しなかった。さらに、酸化銀を触媒として用いても、アデニンとシトシンのみをメチル化するに留まり、これらの収率もそれぞれ約50%と5%であった。そこで、メチル基は修飾できたが、オニウム塩化していないアデニンとシトシンを酸で処理したところ、全てオニウム塩化できた。これらのことから、核酸塩基のオニウム塩化には、アルキル基の修飾のみでは不十分であり、酸処理によるプロトン付加を併用することが必要であることが明らかとなった。 DNAについても同様にメチル化を行ったが、良好なオニウム塩化は進行しなかった。そこで、メチル化したDNAをHBF_4で処理してプロトン付加させた。水溶液中でのCDスペクトル測定を行ったところ、核酸塩基のオニウム塩化に伴い、DNAのヘリックス構造は乱れ、ランダムコイル化していた。長鎖のDNAを用いた場合、キャストすることにより良好なフィルムを形成したので、イオン伝導度を測定した。全核酸塩基の50%以上をオニウム塩化したにもかかわらず、DNAフィルムのイオン伝導度は10^<-8>S・cm^<-1>程度と低かった。これはイオン性液体化したドメインの連続性が悪いためであると判断した。そこで、このDNAフィルムにエチルイミダゾリウムBF_4塩を20wt%添加したところ、3.91x10^<-5>S・cm^<-1>を示し、更に40wt%の添加では4.19x10^<-3>S・cm^<-1>という高いイオン伝導度を示すDNAフィルムとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)