Research Project
Grant-in-Aid for Exploratory Research
タグペプチドの配列(AANDENYALAA)を非分解型(AHHHHHHALDD)に変えたtmRNA遺伝子を野生型tmRNA遺伝子と置き換えた大腸菌を作成した。この大腸菌から得られたトランストランスレーション産物は予想通り細胞内で安定になった。さらに、ニッケルカラム、二次元電気泳動等を用いて、この大腸菌からトランストランスレーション産物である非分解型タグペプチド融合タンパク質を精製する系を確立した。完全培地にて発現してきたタグペプチド融合タンパク質の中で、最も量的に多いものを精製し、そのN末端のアミノ酸配列を調べたところ、metEの産物であることが明らかになった。遺伝子配列から予想されるmetEの産物の全長は分子量85Kdaなのに対してmetE-非分解型タグペプチド融合タンパク質は70Kda程度であったことから、翻訳の途中でトランストランスレーションが起こっていると考えられた。精製したmetE-非分解型タグペプチド融合タンパク質は、いくつかのプロテアーゼで消化した後、それらのC末端断片をニッケルカラムを用いて精製し、MALDI TOF MASSを用いてアミノ酸配列を解析し、metEのどの部分からタグペプチドに置き換わっているのかを明らかにした。また、metE抗体とHisタグ抗体を用いて通常のmetEの発現とmetE-非分解型タグペプチド融合タンパク質の発現パターンを調べたところ、タグペプチド融合タンパク質の割合は1%から数%程度であった。
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